マツダ3改良モデル試乗 やや弱かった走りの質が高められ全体の統一感を得た
掲載 更新 carview! 文:伊藤 梓/写真:篠原 晃一 289
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マツダの新世代商品群として先頭を切って登場した、マツダ3。昨年11月の商品改良を受けて、進化を遂げたという。単純に「エンジンの改良でパワーが上がったのかな」くらいに思っていたが、実際に試乗会に行ってみるとエンジンだけではなくクルマ全体のクオリティが上がっていた。
今回の商品改良は、ディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D 1.8」とマツダの次世代エンジン「e-SKYACTIV X」(今後、電動化モデルは「e」を冠す)の出力向上のほか、サスペンションの細かい変更やG-ベクタリングコントロール(GVC)の改良、AWD制御の進化などとなっている。
具体的には、SKYACTIV-Dの最高出力が+14psの130psに、e-SKYACTIV Xの最高出力/最大トルクが+10ps/+16Nmの190ps/240Nmとなった。デザインの変更はないものの、Xを搭載するモデルには『e-SKYACTIV X』のバッチが新たに装備されている。また、ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 2.0」に6速MTが設定され、これでディーゼルモデル以外はMTのラインアップが揃った形になる。
改良前のマツダ3で個人的にもっとも気になっていたのは、乗り心地の硬さ。そのため、商品改良されたモデルでは真っ先に足回りの具合を確かめてみる。「あれ? あたりが柔らかい……」と、すぐその変化に気がついた。路面の小さな凹凸も細かく拾うようなゴツゴツとした感触が、明らかに和らいでいる。改良後は、フロントのバンプストッパーの初期のあたりを柔らかくし、その分スプリングのばね定数を上げたという。これにより、クルマのフラット感も向上している。
AWDと比べると、FWDは「これなら誰かを乗せても安心」という乗り心地にはなったものの、まだ多少の硬さは残る。以前から、マツダ3だけでなくCX-30などもその傾向にあったのだが、実はFWDよりもAWDの方が乗り心地が優しく感じられる。特に改良されたAWDは「こんなに違うの?」と驚くほどの差があるので、もし乗り心地が気になる方は、AWDも試してみて欲しい。
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